[日语原文阅读]社会:GPS波浪計の予測、なぜ活用できず?
海上で津波の高さを測定するために、日本が世界で初めて開発した防災機器があります。「GPS波浪計」というものなのですが、このシステムの情報は実は十分に生かされませんでした。そのシステムに一体何があったのでしょうか。
海岸からおよそ20キロ離れた海上に浮かぶ、GPS波浪計。津波による潮位の変化を観測し、陸に到達する前にその高さを予測するものです。
2007年から三陸沖などに設置された巨大なGPS波浪計は、「津波の被害を大幅に減らす」と期待されていましたが・・・。3月11日の大津波、GPS波浪計は気仙沼に津波が押し寄せるおよそ10分前に、その高さが20メートル近くに及ぶことを正確に予測していました。
しかし、その情報は市民のもとへすぐには届きませんでした。第一報は6メートル。情報が修正され、「気仙沼市に10メートル以上の大津波が来る」と呼びかけられ始めたのは、一部の地域に津波が到達した後でした。
当時、沿岸部の集落に避難を呼びかけた加藤さんは、津波の高さが10メートル以上になるとわかっていれば、もっと大勢の人が避難したはずだと考えています。
「もうその後に大津波が押し寄せてますから、あとで10メートルと修正しても間に合わなかった。多くの人命が失われてしまったのは非常に残念」(唐桑半島ビジターセンター・加藤宣夫館長)
なぜ、GPS波浪計の情報が十分に生かせなかったのでしょうか。GPS波浪計のシステムはこうです。海上で観測された情報が無線で陸上の中継局に送られ、そこから一般の通信回線で国の観測センターに集められます。
ところが、3月11日の震災では通信回線が被害を受けて途切れてしまったために、被災地沿岸にある波浪計の情報は津波を探知してからわずか数分間しか観測センターに伝わっていなかったのです。
(Q.津波でそういうことが起きるのは想定していた?)
「はっきり言って考えていませんでした。そこが被害を受けるということは考えていなくて、これは今回の被災を受けて、今後の課題です」(国土交通省仙台港湾空港技術調査事務所・佐藤正勝所長)
また、自治体もGPS波浪計の情報を活用することができませんでした。気仙沼市では、国が受けた波浪計からの情報をインターネットを通じて得ることになっていましたが、通信回線がつながらず、結局、限られた情報しか入手できませんでした。
「アクセスを試みたところだったんですが、私が戻った段階でもまだアクセスできない、情報がとれない状況」(気仙沼市危機管理課・佐藤健一課長)
今回の震災を受け、国はGPS波浪計の中継局と観測センターを衛星通信で結ぶなど、通信面の改善を急いでいます。
「1年以内には(改善を)やらなければと思っています。かなり喫緊の課題なので」(国土交通省仙台港湾空港技術調査事務所・佐藤正勝所長)
もしGPS波浪計の情報が正確に市民に伝わっていたら、大勢の人の命が助かったかもしれません。地震から7か月経った11日、青森県沖や山形県沖などで新たにGPS波浪計が稼働を始めました。これからの防災技術に生かされるよう、今回の教訓を決してムダにしてはなりません。(11日18:10)
原文来源: [日语原文阅读]社会:GPS波浪計の予測、なぜ活用できず?
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